曹洞宗の葬儀の特徴は、「葬儀を行うことで、仏の弟子になる」という考えがあることです。
僧侶から戒名を授かって血脈(仏の弟子ということを示す仏法の系図)に名を連ねるとともに、戒法(仏が作った規律)を授かることで、正式に仏の弟子となります。
また、曹洞宗の葬儀は他の宗派よりもにぎやかであり、儀式が多いという特徴もあります。
以下では、葬儀の流れをご紹介します。
■剃髪
故人を仏の弟子とするため、故人の髪を剃刀で剃ります。
■懺悔文
故人が生前に犯した罪を反省し、成仏することをお願いします。
■洒水
清き水を手向け、故人を清めます。
■授戒
故人に戒名・戒法を授け、仏の弟子とします。
■三帰戒文
仏の教えを守り、仏門へ帰依することを誓います。
■三聚浄戒・十重禁戒
導師が洒水器の水を、自らの頭と位牌に注ぎます。
■血脈相承
血脈を授かり、霊前に供えます。
■入棺諷経
「大悲心陀羅尼」と「回向文」が読経されます。
この際に、参列者は焼香を行います。
■龕前念誦
「十仏名」と「回向文」が読経されます。
■挙龕念誦
故人を送り出す際に邪気を払うため、「大宝楼閣陀羅尼」と「回向文」が読経されます。
この際に、鳴り物を鳴らす「鼓鈸三通」という儀式が行われます。
■引導
導師が漢詩などで故人の生涯を表し、仏の世界へ導きます。
そして、法炬を使って右回り・左回りに円を描き、故人に引導を渡します。
■山頭念誦
仏の弟子となった故人が仏性の覚醒を助けてもらうことを祈願して、「修証義」が読経されます。
■出棺・荼毘
告別式の終了後、故人の思い出の品や花を棺に入れ、出棺します。
この際には、「回向文」が読経され、鼓鈸三通を行って故人を送り出します。
なお、葬儀の当日に初七日法要を繰り上げる「繰り上げ法要」を行うケースもあります。
さらに、葬儀のマナーは宗派によって異なります。
以下では、曹洞宗のマナーをご紹介します。
■焼香
まず、焼香台の前で立ち止まり、遺族と遺影に一礼します。
次に、焼香台の前に進み、右手でお香をつまんで額におしいただき、香炉にくべます。
その次に、お香をつまみ、そのまま焼香します。
そして、合掌をして正面に一礼した後は、遺族に一礼して席に戻ります。
なお、上記は最も一般的な「立礼焼香」のマナーですが、「座礼焼香」や「回し焼香」も基本的には同じ形式で行います。
■数珠
数珠には、「本式数珠」と「略式数珠」がありますが、一般的に曹洞宗の葬儀では「略式数珠」を使用します。
ただし、「本式数珠」を使用しても問題はありません。
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